秋風渡る(「広報ところざわ10月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
秋本番を迎える10月。暦の上では9日が寒露、24日が霜降と、いかにも涼しげです。
23日は十三夜。月も冴え返ることでしょう。
月夜と言えば鳴く虫。草原や林で夏から鳴き始めていますが、テンポや強弱などが気温に左右されるので、エンマコオロギ、セスジツユムシなど、今こそ『秋の風情』を感じさせてくれます。
風に揺れる、ススキ、アブラススキ、ササガヤ、コブナグサといったイネ科の植物。
コブナグサは、黄八丈の黄色染めに古くから使われてきました。小さな葉を鮒に見立てて名前が付いたそうです。
アキアカネなどのアカトンボたちが秋空を飛び、ジョロウグモは、『秋の女王』にふさわしく、芸術とも言える巣を張っています。
カケス、ヤマガラに続き、ジョウビタキなど冬越しのために移動してくる鳥も集まり始めます。
星空も秋本番。空高くにはペガスス座の秋の四辺形。宵のうちは西空に夏の大三角も見えています。秋の夜長に星空を眺めるのも楽しみの一つです。
スズメバチに注意!
狭山丘陵も少しずつ、秋めいてきました。
この時期になると、「スズメバチ」の活動が活発になってきますので、散策などをされる際には十分ご注意ください。 「スズメバチ」は、人間に出会うとすぐに攻撃してくるわけではありませんので、以下の「ハチに刺されないために」をお読みになってあせらず冷静に対応をしてくださいね!

☆ハチに刺されないために・・・☆
(1)ハチが飛んできたり、体に止まっても「振り払わない」!(飛び去るまでじっとしていましょう!)
(2)ただし、1匹だけでなく、たくさんのハチが飛んできたら、近くに巣などがある可能性がありますので無理に進まずに、来た道を戻ってください。
(3)まだ暑い日も続いていますが、野外を散策される際には、長袖・長ズボン・帽子をかぶるようにしてください。
●センターでは、みなさんにスズメバチについて、もっと詳しく知っていただくために「生きているスズメバチ」を飼育展示しています。野外では、なかなか近くでじっくりと観察する機会がないと思いますので、興味のある方はスズメバチに会いにいらしてくださいね!
また、昨年は11月初旬くらいまで、スズメバチが飛んでいる姿を確認していますので、ハチに注意しながら、初秋の狭山丘陵の自然をお楽しみください♪
イチモンジセセリ(「広報ところざわ9月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
暑さ寒さも彼岸までとはよく言われますが、9月は二百十日、白露、彼岸、秋分の日と、暦は秋の深まりを感じさせます。
ユウガギクやカントウヨメナは、7月頃から咲いていますが、初秋の風にこそ似合います。草原(くさはら)にはワレモコウ、ツリガネニンジン、ノハラアザミなどの花が見られます。
残暑は厳しくても、日暮れが次第に早くなり、真夏にはあまり目にすることの無かった鳥やチョウの姿も増えます。夏の間山の方に行っていたアキアカネも帰ってきました。
庭にも色とりどりの花が咲き、小さなチョウが蜜を求めてやってきます。よくガと思われがちですが、セセリチョウの仲間たちです。中でもイチモンジセセリは9月頃に一番数が増え、場所によっては大発生して、群で移動する姿が見られることがあります。吸蜜している時に翅(はね)の模様が観察しやすく、後翅に白い点が一列に並んでいたら
イチモンジセセリです。
幼虫の食草は、ススキなどのイネ科植物で、葉を綴った巣の中で暮らし、稲の害虫として駆除の対象にもされますが、生息環境も幅広く、もっとも身近なチョウと言えるでしょう。
セミの仲間たち(「広報ところざわ8月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
夏の主役はやはり虫たちと言えるでしょう。中でも一番夏を楽しんでいるかのようなセミ。
5月頃のハルゼミに始まり、最後に出るツクツクボウシは秋口まで鳴いています。
最近では、関東より西の方の暖かい地方にしかいなかったクマゼミも増えてきたようで、
賑やかさが増しています。
同じセミでも、早朝や夕方、日中陽が陰ると鳴き出すヒグラシはむしろ涼しげで、愁いすら含んでいます。
もっとも数が多すぎなければの話ですが。
セミの仲間で、静かな虫はさらに多く活動しています。シロオビアワフキ、クサギカメムシ、アカスジキンカメムシ、
ツマグロオオヨコバイ、アオバハゴロモなど見過ごされがちな虫たちです。
虫たちの活動は活発で、チョウやガも幼虫期のものが多く、木々は葉を食べ尽くされないように、盛んに森の香り
とも言えるフィトンチッドを発散させ、虫たちを退けようとしています。花は少ないですが、クサギ、ナンバンギセル、
早朝や夕方なら白いレースのようなカラスウリの花が咲いているかもしれません。
健康にも良いと言われるこの『森の香り』を楽しみながら、夏こそ緑の中で、生きものたちとの出会いを楽しんでみてはいかがでしょう。
ヤブカラシ(「広報ところざわ7月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
7月は夏のイメージですが、実際は梅雨の盛りから終期に当たり、七夕も星の見られない年が多いです。
織姫(ベガ)と彦星(アルタイル)も旧暦か、月遅れの方が空高く輝くようになり、全国的にもこのころ七夕祭りを
するところは珍しくないです。
この時季、林縁では鮮やかな朱色のヤブカンゾウ、林の中ではヤマユリの香りにはっとさせられます。
同じユリ科のヒメヤブランは足下で可憐に上向きの花を咲かせています。
身近に目にするヤブカラシ。人間にとっては厄介者に思われがちですが、アオスジアゲハなどチョウをはじめ
コアオハナムグリやさまざまな昆虫が次々訪れます。緑色の4枚の花びらと雄しべは午前中に落ち、午後からは
雌花の働きをします。盛んに蜜を出し、虫たちが、他から花粉を運んできてくれるのを待っています。でも、実ることはまずなく、根茎から増えていきます。そして藪を枯らすほどの繁殖力からその名が付けられたそうです。
風に揺れる銀の穂チガヤ(「広報ところざわ6月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
今年は6月22日が、一年中で最も昼の時間が長い夏至です。日本では梅雨のうっとうしいイメージがありますが、ヨーロッパでは心地よい西風が吹き、北欧では盛大に夏至祭が行われます。
雑木林や野原などでは、花が少し落ちつき、静かな感じになります。そんな中、河原や野原に揺れる銀の波。これが茅(チガヤ)です。5月頃出始めた花穂は甘みがあり、『茅花(つばな)』と呼ばれ、万葉集にも歌われ、古くから甘味として食べられてきたようです。端午の節句に食べる粽(ちまき)は、もとはこの葉でくるんだ(茅巻き)(ちまき)から呼ばれるそうです。茅の輪くぐりの神事にも使われて来ました。
身近な草で、外国ではやっかいな雑草とされている所もありますが、日本では減ってきています。
上の方に目をやると、ウワミズザクラの実は少し朱に色づき始め、低木のウメモドキの花が咲いています。林縁ではホタルブクロやオカトラノオ。林床ではオオバジャノヒゲやイチヤクソウがそっと咲いています。太陽が顔をのぞかせると、オオミドリシジミや、ハンノキの林ではミドリシジミのキラキラと飛ぶ姿が見られるかもしれません。
風薫る(「広報ところざわ5月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
5月はゴールデンウイークまっただ中からのスタート。季節は夏へと向かいます。
足下にはチゴユリやニガナ、シロツメクサなどの花々。木々は緑の葉を広げ、エゴノキ、ガマズミ、ネジキなどの白い花が咲きます。
北の国へ渡るツグミ。南の国から渡ってきたカッコウやオオルリ。野鳥たちも季節の変わり目を告げているかのようです。
昨年の秋、南の国へ渡る途中のサンコウチョウが、センター周辺に立ち寄っていきました。今度は「帰ってきたよ。」と立ち寄ってくれるでしょうか。
チョウも成虫で冬を越した、テングチョウがまだ見られるかと思えば、さなぎで冬を越し、羽化したばかりのキアゲハが飛んでいたりします。ヤマツツジの花にクロアゲハやカラスアゲハなどの黒いアゲハが蜜を吸いに訪れる姿も見られるようになります。これから6月にかけてチョウはぐっと種類も数も増えていきます。
青嵐、風薫ると言えば爽やかですが、夏嵐、メイストームと呼ばれる荒れた天候にもなるこの季節。やはり五月晴れが待たれます。
紫華鬘(むらさきけまん)(「広報ところざわ4月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
4月。新年度の始まりです。雑木林でも新しい命の巡りが動き始めています。林床ではスプリング・エフェメラル(春の短い命)と呼ばれる植物たちが花を咲かせます。代表的なものは氷河期の生き残りと言われるカタクリですが、昨今の気温の上昇にこれからが心配になります。
狭山丘陵で目にすることが多いのは、紅紫色のムラサキケマンです。『華鬘』とは、仏壇の欄間(らんま)などを飾る装飾具のことです。有毒植物ですが、これを食草とするチョウにウスバシロチョウ(ウスバアゲハ)がいます。卵で冬を越して2〜3月頃孵化(ふか)して、冬から出ている新葉を食べ始めますが、食痕は目立ちません。このチョウも氷河期を生き延びたと言われています。狭山丘陵ではあまり出会えないチョウですが、食痕がないかとじっくり見ていると、思わぬ発見があるかもしれません。
やはり食草で、同じケシ科のジロボウエンゴサクは、スミレを太郎坊と呼んだのに対して次郎坊で、花をひっかけて遊んだことによるそうです。お花見といえば桜(ソメイヨシノ)のイメージが強いですが、足下にも可憐な花が色々咲いています。

ムラサキケマン |

スミレ |

ウスバシロチョウ
(ウスバアゲハ)
|
サクラサク!
4月が近づいてきました。暖かい日に油断していたら、急に寒い日がやってきたり、生き物たちも、急な温度変化にびっくりしたのではないでしょうか?
ここ最近、私たちが花が咲くのを今か今かと待っていた木があります。センターの入り口にある「陽光(ようこう)」というサクラです。センターエリアで、一番最初に咲き、春の到来を感じさせてくれるサクラです。
この「陽光」も先日から少し暖かい日が続き、開花がすすみました。今年は、昨年の天候があまり安定しなかったためか、花つきがあまりよくありませんが、現在7分咲きです!
週末のお天気が少し悪くなりそうなので心配ですが、ぜひ、センターの入り口を彩るサクラを見にいらしてくださいね!

センター入り口にある陽光 |

センター入り口の一番日当りの
よい所に注目! |

春がやってきたという感じですね! |
アカガエルさん
出てきましたよ。アカガエルさん。
このカエルさんはまだ寒いうちに、冬眠から起きて、卵を産みにやってきます。
卵を産んだら、また春まで休眠(春眠)します。カエルの卵を見ると、「あ、もうそろそろ春だなぁ!」と思います。
センターのえさ台付近にある水場で、2月22日に1つの卵塊(らんかい)が見つかりました。
このように丸くひとかたまりになっているのが、アカガエルの卵の特徴です。(おそらくこの卵はニホンアカガエル…。)

2月22日のたまご。 |

3月1日のたまご。 |
3月1日に確認したら、うっすらオタマジャクシっぽい形が見え始めていました。
たくさんの命がここから生まれますが、大人のカエルになれるのは、きっとわずか…。
アカガエルさんを見かけたら、「カエル!きゃー!」とは言わずに、どうか見守ってあげてくださいね!
目覚めの春(「広報ところざわ3月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
弥生三月春うらら。『弥』はいよいよ、『生』は草木が生い茂ることを意味するようです。早春から春本番へ。日ごとに明るさを増す日差しとともに、芽吹きやつぼみ、日々新しい発見があります。
冬の気温が高めになってきたせいか、早春に咲く赤紫のホトケノザ、紫のオオイヌノフグリなどの花が12月頃から見られますが、本来はこれからが小さな花たちの輝く季節です。風に花粉を運んでもらうスギ、ヤマハンノキ、草ではヒメカンスゲなどは、まさに早春に花を咲かせています。ヒサカキはいち早く活動を始めた虫たちに、独特の臭気で開花を知らせているようです。
今年はひなまつりの翌日が満月ですが、おぼろ月と言うよりは、まだ冬の凛とした夜空に月が浮かぶことでしょう。とは言え、3月も終わり頃になれば、このあたりでも桜の開花の便りが聞かれるかもしれません。草木は目覚め、虫も野鳥も活動的になり、眠っていたような雑木林は、にわかに活気づいてくることでしょう。そして、狭山湖などで冬を越したカンムリカイツブリ、マガモ、コガモなどは、北の国へと旅立っていきます。
朝もやの雑木林
おはようございます。
朝、さくさくと落ち葉を踏みしめながらセンターに向かう途中で、こんな景色に出会いました。
朝日が木々の間からこぼれて幻想的な風景にしてくれています。
素敵でしょう?
まだ少し朝は寒いけれど、朝の散歩も楽しいものですね。
これから少しずつ雑木林も春の訪れが楽しめる時期になっていきます。
どうぞ、遊びにいらしてください。
鶯神楽(うぐいすかぐら)(「広報ところざわ2月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
二月、『如月(きさらぎ)』は、もう一枚衣を重ねてきたからとも言われる最も寒い頃ですが、草木が生え始める『生更木(きさらぎ)』からだとも言われます。
この頃咲く花に梅を思い浮かべる人が多いことでしょう。寒さに耐えて咲くため、常緑の松や竹と並び、おめでたい木とされてきました。
雑木林の中ではウグイスカグラが可憐な花を咲かせています。
12月頃からちらほらと咲き始め、春に盛りを迎える低木です。
この木でウグイスが神楽(かぐら)を舞う様に見えるから名付けられたとか、ウグイスがさえずり始める頃に咲くからなどと言われていますが、定説はありません。6月頃に甘い実が赤く熟し、古くから庭にも植えられてきました。
今一番目につくのは、カケスやルリビタキなど冬越しにやってきている野鳥たちですが、この時季ならではの観察として冬芽があります。派手さはありませんが、小さくてもしっかり自己主張していることに驚きます。よく見ると、コナラの枝に、オオミドリシジミの卵が見つかるかもしれません。ここにもしっかり冬を生きている命があります。
防寒体制も整えて、冬のいきもの探しはいかがでしょう。

↑ ウグイスカグラ |

↑コナラの冬芽 |

↑ルリビタキ♂ |
今日のお客様(2007.1.14)
センターでは12月末より、食べ物の少ない冬のみエサ台を設置しています。
エサはひまわりの種と、ヒエとアワ。
餌付けにならないように、朝と夕方の2回にわけて、決まった量をおいています。
今年は山の方にエサが少ないのか、例年と比べるとセンターエリアでも見られる鳥の種類や時期がちょっと変わっているようです。
ちなみにエサ台設置の後に約2週間エサ台付近で調査を行った結果、こんな鳥たちを見ることが出来ました。
コジュケイ、キジバト、コゲラ、ヒヨドリ、ジョウビタキ、シロハラ、ウグイス、エナガ、ヤマガラ、シジュウカラ、メジロ、カシラダカ、アオジ、カワラヒワ、スズメ、カケス
他にもトラツグミやミヤマホオジロも確認されています。
いつまで遊びに来てくれるかな?
ミヤマホオジロ♀
常盤木(ときわぎ)(「広報ところざわ1月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
お正月飾りに使われるユズリハ。西日本に多い常緑の木ですが、庭や公園に植えられ、センターエリアにも野生化しています。春に出た新芽が伸びると古い葉が落ちるので、『譲葉』と名付けられ、成長した子どもに後を譲るのにたとえ、おめでたい木とされます。
常緑樹は、冬でも変わらず緑の葉をつけていることから、『常盤木』とも呼ばれ、燃料などとして生活に使われた落葉広葉樹のクヌギ、コナラに相対する存在として、神聖視されてきました。神様に供えるサカキやヒサカキをはじめ、クスノキ、アラカシ、シラカシ、スダジイなど、神社やお寺によく植えられています。
明治神宮の森も計画して作られた常緑樹の茂る森です。シラカシなどは防風林として、民家の周りに植えられてきました。もちろんそれらの木になる実は野鳥たちの冬の大切な糧になります。
虫たちが冬越しでほとんど姿を見せない中、一番目だつのは野鳥です。ジョウビタキやモズは人の近くで冬を越し、少し林の中に入れば、ルリビタキやシロハラ。
シジュウカラ、コゲラなどは群を作っていますが、時にはヒガラも混ざっているかもしれません。
センターで会いましょう♪
寒くなり、すっかり冬の装いになってきたいきものふれあいの里センター。
あたりは木の葉っぱもだいぶ落ちて、だいぶ鳥が見やすくなってきました。
冬鳥たちもいろいろと姿を見せてくれています。
↑ルリビタキ♂ ↑シロハラ ↑ウソ♂
運がよければ、ウソやルリビタキ、ジョウビタキやツグミ、シロハラ、カケスなどの冬鳥たちが、センターエリアで観察できます。センターは12月29日〜1月3日まで年末年始休館になりますが、エリアの散策は自由に出来ますので安心してお出かけくださいね。
外は寒いですが、楽しい出会いがあるかもしれませんよ!
師走の色(「広報ところざわ12月号」掲載予定だった「ふれあいの里だより」より)
晩秋といえば11月のイメージがありましたが、狭山丘陵あたりでは最近、12月上旬になってきたようです。
木々は紅葉し、最後の輝きを見せるなか、落葉も進んでいます。
黄色く色づいたアオハダ、赤はニシキギやイロハモミジ。コナラやクヌギは主に茶色。僅かな風にも色とりどりの葉が舞います。落ち葉の間を縫うように冬に成虫になるガ、クロスジフユエダシャクもひらひら飛んでいます。
周辺の畑などには一面霜が白く輝く日も多くなってきました。12月7日は大雪、22日は冬至。暦通りに雪がちらつくこともあります。
日溜まりでは成虫で冬を越す、ムラサキシジミが見られることがあるものの、昆虫の姿を目にすることは少なくなりましたが、冬越しに来る野鳥の数は増え、賑やかになってきました。薮の中にはウグイス、林内では少ないドングリを探しているのかカケスが騒いでいます。落ち葉をひっくり返して虫を探すシロハラの姿もあちこちで目にするようになりました。周辺の畑や民家の方からはモズの声が聞こえ、林の中ではルリビタキが鳴いています。
今年はセンター周辺でも木々の実りが少ないですが、林床にはヤブコウジやカラタチバナが赤い実を付けています。
何かと心せわしい『師走』ですが、冬色に変わっていく雑木林を散策してみるのも息抜きになるのではないでしょうか。
雑木林で遊びませんか?
みんなに雑木林のことを知ってもらって、雑木林をもっと好きになってもらたいと思い、
雑木林に関する展示をご用意しました。
雑木林のパズルや、はっぱのこすりだし、はっぱのトランプカードがあります。
楽しみながら、雑木林のこと、知ってくださいね。
↑パズルは結構難しいぞ〜! ↑トランプで遊べるように、机と椅子も用意しました。
11月4日の誕生日祝い
11月4日の夕方、緑色のマユの中から出てきたのはウスタビガの♀!
5日に一日センターの中で、みんなにお披露目してから山に帰りました。
蛾になってからは、あまり飛ばず、フェロモンでオスを呼んで子孫を残すのだそうです。
いい相手が見つかったらよいのですが…。どうかしら?
晩秋の輝き(「広報ところざわ11月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
11月3日は栗名月とも言われる十三夜。
7日は立冬。季節は冬へと向かいます。
『晩秋』という言葉には寂しい響きもありますが、花が少なくなる中、ヤクシソウが静かに咲いている姿を見つけたり、様々な『色』に出会えたりと、楽しみな季節でもあります。
最低気温が7〜8℃を下回るようになると紅葉が始まるとか。センターは夏でも町中より数度気温が低いですが、去年の記録では、11月中旬頃その条件を満たすようになります。
今夏は日照不足だったので、色は期待できないかもしれませんが、いかがでしょう。
成虫で越冬するムラサキシジミやキチョウなど以外のチョウは、11月でぱったりと見られなくなります。
カタバミを食草とするヤマトシジミ。カタバミは冬でも枯れなくなってきましたが、いつまで見られるでしょうか。
日ごとに増える冬越しにやってくる鳥たちに、ムラサキシキブは紫、ウメモドキやガマズミは赤、ヒサカキは黒紫色と、木々の実は様々な色に熟し、種を運んでもらうのを待っています。
本日のお客様(2006.10.12)
本日、オオルリの♀がセンターのバルコニー側の林にお目見え。
木に止まった後、下の池で水浴びをして帰られました。
旅の途中の休憩でしょうか?
鳴いてくれないので、なかなか気づけなかったよ…。
またのご来館をお待ちしています!
※気づいた職員がデジカメと双眼鏡でその姿の撮影に成功!
秋のたより(「広報ところざわ10月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
スポーツの秋、行楽の秋、読書の秋、実りの秋…。何をするにも良い季節となってきました。
温暖化の影響か、10月まで暑い日がありますが、空気はさすがにさわやかです。
アゲハチョウの仲間も今月でほとんど見られなくなり、チョウの数は減りますが、遅れがちな紅葉に先駆け、秋の装いに変わるチョウが目立つ頃となります。
前翅の黒い斑紋がわずかとなったキチョウは秋型です。キタテハは翅の形に加え色も赤みが増します。赤く成熟したアカトンボ、アキアカネも飛び交います。
山から降りてくるカケスの数も増え、10月中旬頃からは、狭山湖でも北の国から渡ってきたマガモなどの水鳥たちが見られるようになってきます。
草花ではカントウヨメナやノコンギクなどキク科の花が目立ち、木の幹を這い上り、キヅタも花を咲かせます。
実りの秋にふさわしく、ヒヨドリジョウゴ、クサギ、オトコヨウゾメと草や木の実が秋の陽に輝く中、のんびりと散策はいかがでしょう。
本日のお客様(2006.09.29)
本日、ニホンアカガエルさんがご来館されました。
しかも裏口に。(微笑)
お客様、申し訳ございませんが、センターの正面入り口におまわりいただけますか?
ナガサキアゲハを確認!(2006.09.20)
最近、関東地方でも目にすることが多くなったアゲハチョウです。
とうとう、センターエリアでも9月15日に確認されました。
よく、クロアゲハと間違えることもありますが、他のアゲハとちがって、
後翅(こうし)に*尾状突起(びじょうとっき)が無いことと、全体的に他のアゲハより大きくゆったりと飛び、翅(はね)の付け根に朱色の紋があるのが特徴です。
幼虫はミカンの仲間を食べるようなので、ユズや、カラタチ、キンカンなどが
植栽されている家から発生している可能性があります。
*約15年前の図鑑によれば、紀伊半島付近が確認の北限だったのですが、
ここ数年、関東地方を北上中です。
*「尾状突起(びじょうとっき)」:後翅の縁から伸びる尾のように見える部位
本日のお客様(2006.09.12)
夏の暑さはどこにいったの?と思うくらいにしとしと雨が続き、肌寒い日でした。
雨の日のお散歩、とばかりに、 ヒキガエルさんが来てくれました。
ちょっと重めな体でのしのしと歩いて、森にお帰りになりました。
(重たいから飛び跳ねなかったの?)
ご来館ありがとうございました!センター職員一同、またのお越しをお待ちしております。
草に露おく頃(「広報ところざわ9月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
秋の気配は8月から少しずつ現れ始めていますが、まだまだ夏の色の方が濃いようです。空の色にも注意していると秋と夏がせめぎ合っている様子が見えてくるかもしれません。
日照時間は確実に短くなり、23日は秋分を迎えます。ユウガギクやシロヨメナ、ハナタデ、ママコノシリヌグイ、ノハラアザミなど、色様々な花が咲き、カゼクサやチカラシバなどのイネ科の植物が涼を添えます。
野鳥は越冬地へ向け、移動の途中です。狭山丘陵周辺では南の方へ渡る途中のキビタキや、山から下りて来たカケスを見かけたりします。
チョウの仲間にも渡るものがいます。ウラナミシジミは、春から世代交代をくり返しながら、幼虫の餌となるマメ科の花とともに北上を続け、9月頃狭山丘陵あたりで一番見られるようになります。もともと南方系のチョウなので、越冬できるのは近くでは温暖な房総あたりだけで、ここでは終着駅のように命を終えます。
残暑時々秋の気配(「広報ところざわ8月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
8月8日は立秋ですが、暑さはピーク。セミの声が暑さを倍増させるようにすら思えますが、土の中で何年も幼虫期を過ごし、限られた時間に子孫を残すために精一杯鳴いているのですから、ちょっぴり応援したくもなります。
夕方土の中からよたよたと這い出てきて、天敵の少ない夜の間に羽化しますが、白く透けた姿は神秘的でさえあります。同じ頃、林縁ではカラスウリが白いレースのような花を咲かせ、夜行性のスズメガの仲間が来て、花粉を運んでくれるのを待っています。日中、クサギにはクロアゲハやカラスアゲハが蜜を吸いに、やはり花が見られる、ヤマハギにはキチョウが、ウマノスズクサにはジャコウアゲハが産卵にやってくるかもしれません。
8月も中旬になれば、初秋を思わせるナンバンギセルにも出会えることでしょう。上空には秋の気配が訪れ、アブラゼミからツクツクボウシにセミの主流も変わっています。
暑中を楽しむ(「広報ところざわ7月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
梅雨明けが待たれる頃ですが、暦の上では暑中となり夏本番です。
シジュウカラの今年2度目の雛も巣立ち、真夏に向かうにつれこのあたりは野鳥の声よりセミの合唱が大きくなり、主役は虫たちになります。動くことの出来ない木は葉を食べ尽くされないように、虫たちの嫌がる臭いを発散させます。これが森の香りとも言えるフィトンチッドで、人間はこの香りに癒されながら散策が出来ます。
草はらや林縁では目立つ蛇の目模様が特徴で、次第に数を減らしているジャノメチョウを見かけるようになります。
近くにはヤブカンゾウの鮮やかな朱色の花。林の中ではヤマユリ、トウギボウシ、足下にはジャノヒゲやヒメヤブランの小さな花。見た目も特徴も様々ですが、これらはみんなユリ科です。再び野鳥たちでにぎわう秋、小さな花は瑠璃や黒紫色の輝く実に姿を変え、鳥たちを迎えることでしょう。
木の花はほとんど咲き終わったこの時季、リョウブが涼やかに白い花穂を揺らす中、森林浴を楽しんでみてはいかがでしょう。
緑滴る6月(「広報ところざわ6月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
夏本番を前に雨が大地を潤す季節ですが、一年中で最も昼間の時間が長い夏至を迎えます。木々はいよいよ緑を深くし、濡れた葉の上にミスジマイマイなどのカタツムリの仲間がいたりします。
晴れた朝には梢付近をキラキラとオオミドリシジミが飛ぶ姿も見られるでしょう。クリの花にはアカシジミやウラナミアカシジミが翅を休ませていることも。これらのチョウはゼフィルスと呼ばれるシジミチョウの仲間です。
林内では落ち葉の間から葉緑体を持たない、ギンリョウソウの不思議な花。
似てはいませんが同じ仲間のイチヤクソウも咲いています。民間薬とされたことから『一薬草』の字が当てられますが、ドクダミは、薬効性に勝るのか、『十薬』と呼ばれます。
これらの白い花以外に青や紫のツユクサ、ホタルブクロ。ユリ科のオオバジャノヒゲも咲き始めます。
ムラサキシキブや卯の花と呼ばれ親しまれてきたウツギが咲き、林縁ではオカトラノオが白い花穂を揺らす中、夏を告げるかのように長旅から帰ってきたホトトギスの鳴き声も聞かれます。
ハルゼミの歌(「広報ところざわ5月号」掲載の「ふれあいの里だより」より)
5月2日は八十八夜。狭山丘陵あたりでも茶摘みが行われる頃です。
5日は端午の節句、そして6日は立夏。季節は初夏を迎えます。
丁度ゴールデンウイークの真っ最中。お天気が気になります。この頃ハルゼミが鳴き始めますが、晴れの日以外は鳴きません。すっきりしないお天気が続いた昨年は、「ムゼームゼー」とも聞こえる独特な鳴き声を、ほとんど聞くことができませんでした。ハルゼミはアカマツ林に生息し、アカマツとともに数を減らしています。アカマツ保護のためにまかれる薬剤も命を奪っています。今年はどれくらいこの合唱が聞けるでしょうか。
輝く緑の中、ミズキ、エゴノキ、ガマズミなど様々な白い花が木々を彩ります。足下では可憐なチゴユリの白い花がみつかるでしょう。ヤマツツジの花にはジャコウアゲハなど黒いアゲハチョウの仲間。梢にはコジャノメなども見られるようになります。
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